クロモリストへの道

クロモリストへの道

パンターニをこよなく愛するポタクライマーが綴るクロモリを中心としたロードバイク生活

安曇野センチュリーライド

もう半年近く前になりますが、5月に参加したロングライドイベント安曇野センチュリーライド(以降、AACR)”についてレポートしたいと思います。

AACRは自転車ネタでは鉄板ですので(特「ろんぐらいだぁす!」の読者には)新鮮味が無いと思いますがなにとぞお許しください。自分は「ろんぐらいだぁす!」も読んでおらず予備知識ゼロで参加しました(^^;

結論から言ってしまうと、AACR、最高でした

なにより北アルプス安曇野の絶景を堪能できるコース設定が素晴らしいです。

それ以外にも、
・各エイドステーションで振る舞われる美味しい食べ物
・地元の方々の温かい応援やホスピタリティ
・要所ごとに案内板とスタッフを配置し安心して走れる大会運営
とパーフェクトです。人気の理由が分かりました。

ですが、以前は自分が出ることは無いイベントと思っていました。それなのになぜ参加する気になったのか?まずはその経緯からお話ししたいと思います。

 

プロローグ ~参加決意からイベント当日まで~

信州、特に北アルプスの風景が大好きな自分は安曇野に憧れています。いつか移住したいと思っているほど。AACRはそこで開催されているイベントということで昔から知っていましたが、興味が沸くことはありませんでした。なぜなら、前回触れたとおり自分は長距離が大の苦手、というか嫌い。ヒルクライムに行くにも車にバイクを載せて山の麓の駐車場まで運んでいたぐらい。

それが、ヌーボに乗り始めてから少し考えが変わりました。「クロモリなら景色を見ながらゆっくり走るロングライドもいいかな?」と。

前回インプレしたヤビツ峠へのチャレンジで、「クロモリでもヒルクライムは楽しめる」ことも分かりました。

そこで、”景色がよく、ヒルクライム(そこそこの坂道)も楽しめそうなAACR”に参加してみることにしたのです。

さて、AACRは昨年から4月(桜のAACR)と5月(緑のAACR)の2回開催されています。両方には参加できずどちらかを選ぶ必要があるため、気候的に暖かく新緑がきれいな(でも北アルプスの残雪はまだ見れる)緑のAACRに決めました。

コースは80km、120km、160kmの中から選びます。もちろん短い方がよいのですが、80kmは景色のハイライトであろう白馬まで行かずに折り返してしまうため少し物足りなさそう。120kmと160kmはスタート地点がそれぞれ安曇野、松本という違いだけでともに白馬折り返しです。そこで迷わず120kmに決めました。まあ、距離的に160kmは絶対あり得ないです…(汗)。

120㎞でも自分には未知の領域。距離に慣れるため、大会までにロングを何本か走ろうと思っていましたが、貴重なGWは旅行に出掛けてしまい、さらに休み明けに風邪を引くという不摂生ぶりでローラーさえ漕げない始末。結局ぶっつけ本番で臨むことになりました…。

その一方、Amazonでこんなシロモノを物色してました。

取り外し可能なロード用のバイクスタンドです。なんとカーボン製! 2分割できてサドルの下に目立たなく収納できます。

f:id:ma2sun:20190926003340j:imageAACRでは北アルプスをバックにたくさん写真を撮りたいと考えていましたが、同じことを考えている参加者はたくさんいるはず。そうすると、ビューポイントのバイクを立てかけるガードレールやポールは争奪戦になるのでは?と思い購入しました。

AACRではもう一つ準備しておくことがありました。自己車検です。バイクに異常が無いかサイクルショップに点検してもらい、お店のサインが入った証明書を会場の受付に提出しなければならないというものです。安全を第一に考えた真面目なイベントと思いました。

大会の前週、組み立てを依頼したショップにバイクを持ち込みお願いすると、ヘッドまわりのガタのチェックも兼ねて快く引き受けてくれました(無料でした)。

 

イベント当日~受付~スタート

さて、そうこうしているうちにイベント当日がやってきました。

前日の夕方に家族と近くのホテルにチェックイン(今回は家族サービスも込み)し、明け方4時にそそくさと一人抜け出してスタート地点の会場に向かいます。因みに家族はゆっくりチェックアウトし、自分のライド中は周辺の美術館巡りをする予定。

120kmコースのスタート会場は国営アルプスあづみの公園(堀金・穂高地区)です。朝の4時半というのに、駐車場には既に参加者の車両がたくさん停まっていました。

f:id:ma2sun:20190824173656j:image朝焼けがきれいです。いい天気になりそうでよかった(^^)

と見とれている余裕はありません。まだ受付を済ませていなかったため、早速会場のテントに向かい、車検証と引き換えにゼッケンと記念品を受け取ります。AACRは当日受付もできるのでとても助かります。そして車に戻り急いで着替えを済ませ、愛車のヌーボとともにスタート地点に向かいます。今日は暑くなりそうな気配ですが、まだ気温は低いため一旦ウィンドブレーカーを着込みました。

f:id:ma2sun:20190824173753j:imageスタート地点から北アルプスの雄姿が。これからの景色に期待が膨らみます(^^♪

 

スタート~あづみの公園大町エイド

f:id:ma2sun:20190824173743j:imageスタート地点にはDJの方がいて参加者を盛り上げています。イベントのこういった雰囲気はいいですね。いよいよ始まるんだと気持ちが高ぶります。

スタート時刻は5時20分(早っ!)。まずは120km組、その後80km組という順番です。自分は120km組の最後の方に並びました。4~5台単位で約20秒おきにスタートするため、順番が来るまでかなり待ちます。自分の順番は5時40分ぐらいでした。さあ、いよいよスタートです!

スタート会場を出ると、すぐに安曇野アートライン”山麓線(県道25号線)に入り北上をはじめます。安曇野アートラインは、安曇野市から白馬町の間に点在する19の美術館を結ぶ約50kmのライン(道)とのことで、AACRのメインルートです。いわゆる絶景ルートなのですが、スタートから次の大町エイドまでの区間は、山麓の森に隠れて北アルプスはあまり望めません。

スタートしてすぐ感じたのは「ペース速っ!」ということです。ロングライドのためノンビリ和気あいあいと、とイメージしていましたが違いました。巡航速度30km/hぐらい。20秒前にスタートした集団はもう見えません。追いつこうと必死に漕ぎます。

5分ぐらい走るとアップダウンがあるポイントに差し掛かり、ようやく前の集団に追いつきました。アップダウンと言ってもアウターロー(53x25)で踏み抜ける緩やかな坂道です。因みに、AACRは全体を通しても復路の一部ヒルクライム区間以外はほぼアウターで走れます。

その後、何度か赤信号でストップ。参加者は皆マナーよく、決して信号無視する人はいません。これも事前に大会主催者の鈴木雷太さんが安全第一を熱心に呼び掛けた成果と思います。ストップ&ゴーを繰り返すうちに集団は大きくなり、やっとのんびりペースになりました。以前訪れたことのある”ちひろ美術館”(とても癒されるお勧めスポットです)などを横目に見ながらゆっくり進みます。

スタートから約20km、45分ぐらいで、120kmコース最初のエイドステーションである”あづみの公園大町エイド”に到着しました。時刻は6時30分です。

スタート会場と同じあづみの公園ですが、こちらは森に囲まれたとても静かなところです。公園入口から実際のエイドまでは森の中のくねくねした道(リスの小径と言うそう)を10分ぐらい走ります。するとようやくエイドの白いテントが見えてきました。

AACRの人気の理由のひとつは、各エイドでふるまわれる地元の美味しい食べ物です。こちらでは、味噌おにぎり、漬物、サラダ(レタス)をいただきました。

f:id:ma2sun:20190824173717j:image味噌おにぎりは、まず白米のおにぎりが配られ、タッパーに入った味噌を「自分でお好きなだけどうぞ”、」というスタイルです。味噌は2種類(甘いのと辛いの?)ありました。お言葉に甘えてたっぷり盛ります。白米に味噌というのは最強の組み合わせですね、ペロリと平らげました。もう1~2個いけそうですが、この後のエイドでも色々いただけるであろうことを考え我慢…(汗)。コースに復帰しました。

 

あづみの公園大町エイド~大町木崎湖エイド

大町エイドを後にし、再び山麓線(県道306号線)を北上します。

f:id:ma2sun:20190824173740j:imageフラットで見通しもよく走りやすい道です。

15分ぐらい走ると高瀬川の”蓮華大橋”に差し掛かり、いきなり北アルプス側の視界が開けました。

f:id:ma2sun:20190824173730j:image思わず「ワアッ!」と声が出ました。北アルプスを望む最初の絶景ポイントです。早速バイクを停めて記念撮影。

その後は、ず~っと左手に北アルプスを見ながら走ります。残雪が残る美しい北アルプスの山々が水を張ったばかりの水田に写り込み、”絵になる風景”です。写真を撮りたくなるポイントが随所にあり、次はどこで撮ろうか?と気になって仕方ありません。

f:id:ma2sun:20190824173713j:image大原町交差点手前のクランク部分で撮影のため停車。ここで秘密兵器のバイクスタンドを試すことに。ガードレール越しではなく、北アルプスとバイクが一体化した写真が撮りたい!

しかし、少々手こずりました。バイクスタンドはもともと駐輪用のため、バイクが結構斜めに傾いてハンドル(前輪)がすぐに折れてきてしまいます。写真を撮るのにこの格好はイタダケナイ…。試行錯誤の末、ストッパーとして前輪に小石をかませ、なんとか真っすぐになりました。やっと理想的な1枚が撮れて満足(-。-)y-゜゜゜

北アルプスの雄姿に見とれているうちに、あっという間に次の”大町木崎湖エイド”に到着しました。時刻は7時ちょうど。前の大町エイドから10kmちょっと、30分です。全然走った気がしません~。

こちらのエイドはノスタルジックな公民館に併設されていました。エイドにはトイレが不可欠なためこういった建物を利用しているのですね。地元の方々のご協力に感謝です。

さて、楽しみなこちらでのふるまいは、”冷や麦”と”水ようかん”でした。

f:id:ma2sun:20190824173649j:imageわんこそばみたいですが冷や麦です。一口で完食~。

f:id:ma2sun:20190824173700j:imageピンぼけしてますが水ようかんです。2個いただいてしまいました。こちらもあっという間に完食~。

食事後、ウィンドブレーカーを脱いでポケットにしまいました。気温が上がってきて、この先は半袖でいけそうです。というか、この後だいぶ日焼けしました(日焼け止め忘れた…)。そしてすぐにコースに復帰、先を急ぎます。

 

大町木崎湖エイド~白馬エイド

大町木崎湖エイドを出ると、すぐに木崎湖が見えてきます。木崎湖は仁科三湖のひとつ。このあと中綱湖、青木湖と続きます。仁科三湖というと”犬神家の一族”を思い出してしまう私はかなりのオジサンです(^^ゞ

木崎湖は国道ではなく対岸の細い道を進みます。学生の頃泊まった木崎湖キャンプ場を過ぎると、湖面が間近に見えてきました。路面はガタガタでアップダウンもありますが、車どおりがなく気持ちのよいコースです。

木崎湖を過ぎると大糸線の踏切を渡り、国道148号に出ます。車どおりが多く少し緊張モード。今まで横並びでおしゃべりしながら走っていた参加者たちも縦一列になりました。

ほどなくして左折、並走していた大糸線の踏切をまた渡り、のどかな田舎道に戻ります。簗場駅を過ぎて左手に見えてくるのが中綱湖、こちらはコンパクトなかわいい湖ですね。

その後見えてくるオオトリが青木湖です。ひっそりしていて神秘的なムード。写真を撮るのに停まれる場所はないかな~?と思っていたら、人だかりができているポイントがありました。

f:id:ma2sun:20190824173802j:image北アルプスと青木湖をバックにパチリ。ここは定番の撮影ポイントのようです。ちょっとした空き地にバイクが停められるスペースがあり、参加者たちは愛車の撮影に興じていました。皆さん、さすが絶景ポイントはしっかり押さえているのですね…。

青木湖を過ぎる国道148号線とクロスする”佐野坂”という交差点に出ます。ここで国道には合流せずそのまま直進。森に囲まれた雰囲気のある道で、道幅が広く真っすぐな下り坂のためスピードが乗ります。個人的に全ルート中、いちばん気持ちいいと感じた区間かも。

f:id:ma2sun:20190824173750j:image間もなくして森を抜けると、トンネルから出たように視界が開けて一面の田園風景が目の前に広がりました。思わずまた「ワアッ!」と声が出ます。

そして暫くすると、左前方に白馬連山が顔を出し、どんどん近づいてきました。

この”湖から森を抜け白馬連山を望む田園地帯に至る一連のパノラマ”は、安曇野アートラインならではのプレミア風景と思います。本当に素晴らしいコースだと、しみじみ実感…(*´ω`*)

f:id:ma2sun:20190910205003j:imageということでまた記念撮影。県道33号線に合流する”土合橋南”交差点手間付近にて。

この後、道はまた国道148に入り”みそら野”のペンション街を走り抜けます。この辺りは若いころよくスキーで訪れました。当時はランチャデルタにスタッドレスを履いて栂池や八方まで遠征したものです。

そのまま国道を北上すると思いきや、白馬駅の手前で急に右折し裏道に入ります。「なぜこんな道を?」と思いながら取り敢えず前走者についていきます。長野オリンピックの施設と思わしき五輪マークの付いた体育館があったりして少しノスタルジー。建物のくたびれ感が20年の歳月を感じさせます。

そのまま道なりに進むと、どんどんのどかさが増してきます。「一体どこへ向かっているのだろう?」と不安になりかけたその時、サプライズな風景が広がりました。

f:id:ma2sun:20190824173653j:image松川にかかる橋です。白馬連山をバックに清流を望む最高のロケーション。

裏道はここに向かっていたのですね。AACR随一の絶景ポイントと思います。大勢の参加者が橋の欄干にバイクを立てかけて撮影していました。自分も負けじと記念撮影!

素晴らしい景色を満喫した後、松川沿いを上流に向かって進みます。国道148号線を横切り暫くすると、120kmコース3つ目のエイド、”白馬エイド”に到着しました。

f:id:ma2sun:20190824173747j:image”白馬エイド”は120㎞と160㎞コースの折り返し地点に当たり、目指していた目的地にふさわしい気持ちのよい場所でした。広々した草むらから白馬連山が望め爽快感抜群。長い距離を走ってようやく辿り着いた楽園という雰囲気です。ほとんどの参加者が草むらに座りゆっくり休憩を取っていました。皆とても満足げな表情です。

さて、こちらでは、”豚汁”と”赤米のおにぎり”がふるまわれました。地元産のミネラルウォーターもありましたがそれは受け取らず。

f:id:ma2sun:20190824173706j:image温かい豚汁が胃袋に染み渡ります。おにぎりは二口ぐらいでペロリ。あとは持参した補給食で空腹を満たしました。

ここでは少し長めに10分ぐらい休憩を取り、いよいよ折り返しの後半戦に突入です。

 

白馬エイド~大町美麻エイド

白馬エイドを出発したのが8時30分過ぎ。スタートから約3時間、60㎞弱走りました。ここまでは、次々現れる絶景に目を奪われ、疲れも全く感じずにあっという間でした。

しかし、折り返し地点を過ぎ、復路に漕ぎ出した途端に何故か一気に疲れがきました。「まだあと60㎞もあるのか…走り切れるかな?」と弱気になり、サイコン(の残りの距離)ばかり見るようになります。

復路は前後の参加者との間隔が開いて単独走行が多く、さながらブルべの様相です(出たことないけど…)。特に直線とダイナミックな高速コーナーが続く国道148号線は自分との孤独な闘い、空気抵抗を減らすために下ハンを握り必死に速度を維持します。それでも時速30㎞/hが精いっぱい。

反対車線からは、松本スタートの160km組のトップ集団が有り得ないスピードで駆け抜けていきました。時速40~50㎞/hぐらい?AACRはタイム計測をしないイベントですが、中には非公式のタイム狙いで本気で走っている人たちもいるのでしょう。追い抜かれるのは時間の問題…。

また、復路は北アルプスを背にしての走行が中心となるため、景色を見る楽しみが減ります(それでも十分楽しめますが)。反面、北アルプスをバックに走る姿が収められるため、イベントカメラマンによる撮影が数箇所で行われていました。カメラマンの前では無意識を装いつつ少し緊張…。

この写真を見るのはイベント後の楽しみであり、「高っっ!」(@3,000円/カット・イベント後2週間は半額キャンペーン)と思いながらついついクリック(お買い上げ)してしまいます。いい商売だなぁ…。

f:id:ma2sun:20191007160425j:plain写真はこんな感じ。ソロ参加の自分では撮れない貴重なショットです。

さて、復路には2箇所のヒルクライムがあります。1つ目は青木湖の手前でおもむろに左折し1kmぐらい登るプチコース。疲れているところに坂道で一瞬気持ちが萎えますが、すぐに終了してメインルートに戻りました。ホッ…

2つ目は木崎湖の途中で左折する本格コース。道はどんどん細くなり山の中へ入っていきます。久々のインナーロー。勾配は6%ぐらいで大したことはありませんが、だらだらと終わりが見えません。「うーん、いつまで続くんだろう?」「次のエイドはまだだろうか?」 往路に比べ、復路はエイド間隔が長い気がします。フラフラになりながら漕いでいると、「右、通りまーす!」という声とともに、160km組のトップ選手が一瞬で抜き去っていきました。ナンナンダあの元気さは…。

AACR最大の難所であろう山道を登り切ると、ようやく次のエイド”大町美麻エイド”に辿り着きました。あぁ、オアシスだ…。

f:id:ma2sun:20190824173710j:image”大町美麻エイド”は山間に突如現れた牧草地?で、本当にオアシスみたいでした。この辺りは”中山高原”と呼ばれているそう。”農園カフェ・ラビット”というお店が飼っているヤギや羊もいてゆったりピースフルな空気が流れていてます。多くの参加者たちは草むらに座ったり寝転んだりしてヒルクライムの疲れを癒していました。

さて、ここでの振る舞いは"そばの薄焼き""行者ニンニクの冷奴"です。

f:id:ma2sun:20190824173733j:imageそばの薄焼き

f:id:ma2sun:20190824173725j:image行者ニンニクの冷奴 

どちらも素朴で渋い(?)田舎料理ですが、こういった気取らないその土地ならではのものが味わえるのもロングライドの楽しみのひとつです。

お腹も満たされて眠くなり「少し昼寝でも…」という誘惑に駆られましたが、必死に振り切りコースに復帰しました。時刻はちょうど10時です。

 

大町美麻エイド~安曇野エイド

大町美麻エイドからは大町市街に向けて豪快なダウンヒルです。やっぱり下りはいい!登った甲斐があります。ですが楽な時間はあっという間に終了。そのまま国道148号に合流するかと思いきや、手前を左折。田んぼと用水路がある田舎の生活道路のような裏道を暫く進みます。こういった味のあるコースを選ぶのもAACRのニクイところです。

やがて大糸線の踏切を渡り大町市の中心街に入りました。店が立ち並ぶ久々の”街(まち)”の風景です。そして国道148号を横切り、高瀬川を越え、往路で通った”安曇野アートライン(県道306号)”に復帰しました。

後はそのまま来た道をスタート地点まで戻るだけかな?と思ったら違いました。暫くすると左折してまた国道147号大糸線を横切り、高瀬川を渡ります。橋を渡り終えたらすぐに右折して、高瀬川の土手沿いの道に出ました。この道は一般道ですが、車通りが少なくまるでサイクリングロードのよう。真っすぐ平坦で信号もなく、とにかく走りやすい。終盤で疲れているところ、体力を使わず距離を稼げるため助かります。

あとはひたすら南下するのみ。高瀬川越しに望む北アルプスの大パノラマがこれまた素晴らしいです。

f:id:ma2sun:20190824173736j:imageということで懲りずに写真撮影。

このルート設定も「最後まで楽しませてくれるなぁ~」と感心した次第でした。

さて、高瀬川沿いの走りやすい道のお陰で、残すところあと10㎞あまりというところまで来ました。池田町と安曇野市を結ぶ高瀬川の橋を渡り、安積追分駅を横目に大糸線を越えると、見慣れた穂高エリアの風景。田んぼの中の癒される道を穂高駅に向かって進みます。ここからゴールまでの道のりはだいたい分かります。もうすぐ終わってしまうんだ…と思うと少し切なくなりました。

お気に入りの蕎麦屋さん”上條”(ライド後に家族と寄りました)の横を通り過ぎ、「そろそろゴールなのでもうエイドは無いかな?」と思ったところ、最後のエイドとなる安曇野エイド”の標識が現れました。

安曇野エイドの会場は碌山(ろくざん)公園でした。隣に有名な碌山美術館があります。この辺りは昨日泊まったホテルのすぐ近くです。まさかエイドがあるとは知りませんでした。

f:id:ma2sun:20190824173757j:imageこちらでの振る舞いは”りんごジュース”と”おはぎ”でした。

疲れた体には最強の組み合わせです。このアルミパックに入ったりんごジュースは、近くの道の駅で凍らせて売られていました。 

さて、ここからの残りは5㎞足らず、一気にゴールできそうですが気合いを入れ直します。というのも、ここからゴールのあづみの公園まではずっと緩やかな登りであることを今朝ホテルから向かうときに確認済み。最後の踏ん張りどころです。

 

安曇野エイド~ゴール

安曇野エイドを出発し、ゴールに向かって真っすぐ進むと思いきや、左折して用水路沿いの細いサイクリングロードに入りました。しかし、本当によく寄り道するなぁ~。

この用水路は江戸時代に作られた歴史あるもので”拾ヶ堰(じっかせぎ)”と呼ばれており、松本まで15kmも続いているそう。桜並木になっている場所もあり、北アルプスをバックに桜が見られるビューポイントのようです。「桜のAACR”の頃が見頃なのかな?そっちにも出てみたいなぁ」

などと考える間もなく拾ヶ堰とはすぐにお別れ。右折していよいよゴールへ向かいます(160㎞組は暫くそのまま進むようです)。ゴールまでは勾配3%ぐらいの直線路が2㎞半ぐらい続きます。気力を振り絞りアウターのまま何とかクリア。そして公園入口の最後のアプローチ(残り100m)に差し掛かった時、勾配が意外ときついことに気付きました。一瞬迷った末、インナーにシフトダウン。その瞬間、チェーンが落ちました…(泣)。

ゴールを目前にして立ち往生、バイクから降りてチェーンをはめます。情けな…手も真っ黒です。

最後がグダグダでしたが、何とかFINISHアーチをくぐりました。ゴールです!!

時刻は11時30分。ストラバの記録では、走行距離116km、獲得標高1,000m、走行時間4時間54分でした。

ところで、会場はスタート時とは打って変わり人影もまばらで閑散としていました。意外と地味なゴールです。最初「ここがゴールでいいの?」と思ったぐらい。自分の後にゴールした参加者も「会場の入口にゴールの案内が無いので気づかず通り過ぎてしまった」と事務局に標識の設置を促していました。

ゴール後、エナジードリンクと冷たいタイ焼き(完走おめでタイ焼きという名前)、それに完走証を受け取り、会場を後にします。

無事完走し、心地よい充実感に浸りましたが、「これ以上長かったら辛さに変わってしまったかも?」と正直思いました。もしまた参加するとしても160㎞ではなく120㎞を選ぶと思います。

ですが、肉体的には”ダメージが全く無い”ことに驚きました。翌日は筋肉痛で歩けないかも?と心配していましたが、それも一切無し(翌々日に出たというオチも無し)。今回のコースは冬季の雪のためか路面が荒れているところが多く、ライド中かなりの振動を受けましたが、体にダメージは残りませんでした。改めてクロモリのメリットを実感!

という訳で長々レポートしましたが、AACR、満喫しました! タイムを気にせずゆっくり景色を楽しみながら走るというのもいいですね。しかも、自分が知らない地元のとっておきの道を走れるのはこういったイベントならではと思います。すっかりロングライドにはまりました。また、他のイベントにも参加してみたいと思います(^^)

 

ヤビツ峠

久しぶりの更新です(汗)

前回、湘南平湘南国際村のプチヒルクライムに挑戦し、クロモリでも坂は上れそうという感触は得ました。そこで今回は、本格的なヒルクライムコースであるヤビツ峠のインプレをお届けしたいと思います。

ヤビツ峠と言えば、神奈川で知らない人はいないメジャーなヒルクライムの聖地です。標高761mの峠までコース全長11.7km、平均勾配5.6%、これだけ長い距離をずっと上れる場所は首都圏では少ないとか。富士ヒルに勾配が似ていて距離は約半分とかもよく言われます。  

昔はよく練習で訪れました。勾配はそれほどきつくなく、アウター(52×25)で上れるセクションもあります。ベストタイムは40分ちょっとだったと思います。…というのはアルミやカーボンに乗っていた若かりし頃の話で、気力も体力も筋力も衰えたいま、重たいクロモリで登り切れるだろうか…?一抹の不安がよぎります。 

自宅からヤビツ峠の入口である名古木(ながぬき)の交差点までは約30km、約1時間の道のり。なるべく体力を使わないようにゆっくり走ります。じつは自分はこういったヒルクライム前後の長距離移動が苦手。できればヒルクライムコースだけパッと走って帰りたい…。以前は遠くのヒルクライムコースに行く時は自転車を山の麓まで車載し、美味しいところだけ楽しんだりしていました(汗)。今回もそれを考えましたが、せいぜいヤビツぐらいまでなら、と自走することに。往復すると峠の上り下りを入れて約80kmの行程です。

さて、名古木交差点のコンビニで小休止し、いよいよヤビツ峠の上りに入ります。

ヤビツのハイライトは意外や序盤にあり、蓑毛のバス停付近でしょうか。勾配は8%ぐらいですが、長い上りの直線でじわじわバイクの重さを感じます。暫く我慢して路面がドーナツ状(滑り止め)のコーナーを過ぎる辺りまで来ると、ようやく勾配は緩くなります。ここから先、菜の花台の駐車場までコーナーが連続しますが勾配的には比較的楽です。この区間いつの間にか後ろに付けていたカーボンバイクに一気にパスされました。速いライダーはアウターに入れてますね、自分はインナー39x23が精いっぱい(汗)。

f:id:ma2sun:20190814170847j:imageこの日はいい天気で菜の花台の駐車場から山がくっきり見えました(写真は下りの時撮影)。

菜の花台からゴールまではちょっと勾配ががきつくなり、残り3kmぐらいしかないのにとても長く感じます。踏ん張りどころですね。

f:id:ma2sun:20190814170852j:imageですが、木々の隙間から眼下の景色が見渡せて楽しみながら走れます。相模湾まで一望、江の島も見えました!(この写真も下りの時撮影)。今までヤビツはタイムトライアルで上るのがほとんどで、景色を見る余裕がありませんでした。

f:id:ma2sun:20190814170855j:imageそうこうしているうちにゴール、お決まりの看板の前でパチリ(汗)

ということで、無事ヤビツを上り切ることができました。以前のカーボンよりタイムは10分増しで多少辛い場面もありましたが、クロモリでも問題なくヒルクライムできることははっきりしました。思ったほど大きなハンディキャップはないと感じます。

一方で、クロモリは疲れが少ないというメリットを感じました。振動吸収性がよく体に優しいこともあると思いますが、気持ち的に、ゆっくり上ればいいやと無理をしないためでしょう。景色を楽しむ余裕もありました。楽しみながらゆっくり上るヒルクライム、新境地を見つけた気がします。今後、色々なコースを走ってみたいと思います(^^)

初ライドインプレ(湘南平&湘南国際村)

前回、組み立てが完成したヌーボ・クラシコの写真をお披露目しました。
今回は、初ライドのインプレをお届けしたいと思います! 
場所は湘南平湘南国際村です。

 

インプレ.湘南平

年の瀬に完成したヌーボ・クラシコ。しかし、その後しばらくは、部屋でローラー専用マシンと化していました。寒いのが苦手な自分は、冬はシーズンオフなんです…(汗)

ところでローラーは気を付けないと汗でフレームがすぐサビさびになりますよね。以前乗っていたアルミのデローザも、トップチューブ、ダウンチューブのワイヤー受け金具周辺が錆でブクブクになりました。ヌーボ・クラシコは全体が鉄ですから特に気を付けないと。

3月に入り暖かくなって来たため、ようやく初ライドに出かけることにしました。場所は近所の湘南平。自宅からいちばん近いヒルクライムコース、といってもプチ程度ですが、久々のライドにはちょうどいいかも…。 

ポジションについて

自宅から湘南平へは、海沿いの平坦な国道(134号)を小田原方面にひたすら走ります。

走り始めてすぐ気づいたのが、前傾姿勢がキツいということ。これはもちろん自分がセットしたハンドルとサドルの位置関係=ハンドルが遠くてかつ低い、から来ているのですが、ステムがスレッドということも関係しています。今まで乗っていたアヘッドステムは角度が82°ぐらいで、フォークのコラムに取り付けると多少上向きになります。一方、スレッドステムは73°ぐらいで下の写真のとおり地面と水平になります。

f:id:ma2sun:20190514204157j:imageステムの長さが同じでもこの角度の違いが大きいことが分かりました。もしかしてスレッドのクロモリライダー達は、キツいポジションをやせ我慢して乗っているのではないか…?

f:id:ma2sun:20190516135738j:imageしかし、あることにも気づきました。上ハンより下ハンの方がポジションはキツクない!の写真のとおり、上ハン=エルゴレバーのブラケットより下ハン=ハンドルの湾曲部分の方が手前にあるため、体の前傾角度は深くなりますが、慣れればしっくりきます。

クロモリライダーで下ハンを握っている人が多い気がするのは、やせ我慢ではなくこっちかも(笑)

平坦路について

さて、ポジションにも慣れ、集中して走りの感触を確かめます。

良い意味で感じた違和感は、想像より全然速い!ということでした。念願のクロモリバイクということで勝手に感覚が盛られているのかもしれませんが、平坦路ではカーボンバイクより速いかも、と真剣に思います。

乗る前のクロモリのイメージは、どうしようもなく重くて走らないというものでした。なので、これからはゆっくりポタに専念しようと。ところがどっこい(表現が古い)、スピードが自然に乗り、矢のようにまっすぐ進みます。気が付けばすぐに35km/hぐらい、逆に抑えるのが大変なぐらい。いちどスピードが乗ると維持するのが楽で、いつまでも走っていられそうな気がします。

推測するに、動き出したら慣性の法則重い方が有利なのかもしれません。また、先ほど触れた前傾姿勢のお陰で、空気抵抗が少なくなっているのかも。

理由はともあれ、さすがデローザ、一昔前はこれでレースを走っていたというのも納得です。

次に感じた点は、乗り心地がよいこと。路面の凹凸や段差を乗り越えたときの振動の伝わり方がマイルドです。もちろんMTBのようにサスペンションが入っているわけではないので振動が大きく減衰されることはなくダイレクトに伝わってはくるのですが、良質なラバーを1枚介しているよう。絶妙の感覚です。

この乗り心地のお陰で、多少路面が荒れていても気にせず走れます。これが矢のようにまっすぐ進む安定感にもつながっているのかもしれません。

因みにヌーボの重量は家庭用の体重計で計測したところ9.5kgでした。以前のデダチャイ(カーボン)より1kg以上重く、持ち上げた瞬間に「重っ!」と感じるのですが、平坦路では重量はあまりハンデにならないと思いました。

とはいえ、相手との駆け引きなどで急加速を繰り返すときは、瞬発力の点で重量の違いが出るのかもしれません。そういう無茶な走りはもうしないのでいいですが(汗)

坂道について ~勾配10%超~

さて、平坦路では十分過ぎるほど速いことが分かりました。では坂道はどうでしょうか?坂好きの自分としては気になるところ。湘南平の坂で試してみることにしました。

湘南平は、入口から終点の駐車場まで距離約1.5kmと短いですが、勾配は平均9%最大14%となかなかのものです。以前、遠くまで行く時間が無いときは、ここを何回も上ったり下りたりしてヒルクライムの練習をしました。

さて、入口の看板を過ぎ、インナー・ロー(39×25)に落として上りはじめます。最初は快調にクルクル回していたものの、中盤にある最大斜度のパンダ坂ではケイデンスが40近くまで落ち、このときはじめて重さを実感しました。勾配10%以上では回転よりも筋肉に頼った走り方になるため、重量が脚にモロ伝わるのでしょう。

とはいえ、決して上れないほどではありません。軽快さはありませんが、思ったよりイケる?というのが率直な感想です。前半のパンダ坂までは多少我慢しましたが、そのあとは普通に走ってほどなくゴールしました。まあ、この距離なら勢いで上れてしまいますね…(汗)

f:id:ma2sun:20190514204011j:image

 

インプレ.湘南国際村

翌週、湘南平と同じぐらいの距離にある手軽なヒルクライムコース、湘南国際村も走ってみました。葉山側の「湘南国際村入口」交差点から上ってファミマのT字路を左折、終点のロータリーまでの距離約2.7kmです。平均勾配は5%ぐらい。こちらはヒルクライムという感じは全くなく、なだらかな丘を越えるイメージです。

平坦路について

湘南国際村へのアクセスも海沿いの134号を逗子方面にひたすら進みます。こちらは多少アップダウンや緩いカーブがありますが、やはり自然にスピードが乗り気持ちいいです。このルートは海が間近に見え景色がよく、クロモリはこういったシチュエーションを流して乗るには最高ですね。すれ違うバイクの中にもクロモリをよく見かけます。

坂道について ~勾配5%~

湘南国際村入口」の交差点からいよいよ登坂開始です。といっても緩やかですので、湘南平と異なり回して上ります。ギヤは39×23か25、ケイデンスは60ぐらい。ひたすらクルクル~です。

回転で上る場合はあまりクロモリの重さを感じません。終盤に多少タレてきましたが、無理なくゴールすることができました。まあ、こちらも距離が短いので当然ですね…(汗)

さて、湘南平湘南国際村の2つの坂道を上ってみて、クロモリでもヒルクライムも楽しめそうという感触は得ました。よほどの激坂でなければ上れないことはなさそうです。これは大事なポイントですね。しかし、長い距離の場合は未知数のため、次回は本格的な坂道でそれを試してみたいと思います。
f:id:ma2sun:20190514204007j:image

 

 

ついに組み立て完成!

近所のサイクルショップにフレームとパーツ一式を持ち込み、ヌーボ・クラシコの組み立てを依頼してから約2週間。ようやく完成の知らせが届きました!

その週末、はやる気持ちを抑えながら引き取りに向かいます。

そこで今回は、完成した車体を改めて組み付けたパーツとともにご紹介したいと思います。

まずは、全体像から~

f:id:ma2sun:20190323075507j:imageこれが夢にまで見たヌーボ・クラシコの完成形です!

あ~、やっぱり”クロモリ・ホリゾンタル”はいいです。ロードバイクのカタチはこれに極まりますね。まるで芸術品?いつまでも見ていられそう(#^^#)

シルバーパーツでまとめたのもよかったと思います(自画自賛)。メッキ処理されたラグも美ひい…。

f:id:ma2sun:20190323080119j:imageこちらは、ホイールが黒シャマルバージョン(間違い探しではありません)。上のユーラスより少しだけディープです。とっておきの組み合わせと思っていたのですが、個人的には ユーラスの方が似合う気がします…。

因みにタイヤは、ユーラスが旧タイプのVittoria Open Corsa Evo CX(クリンチャー)、黒シャマルVittoria Corsa G+ グラフェン(チューブラー)です。

次は各パーツについて~

f:id:ma2sun:20190323075752j:imageステムはチネリの1A、長さ120㎜。クロモリ・ホリゾンタルのステムはスレッドに限りますね~。フレームとともにホリゾンタルなところもスタイルの決め手になっていると思います。

f:id:ma2sun:20190324111013j:imageハンドルバーはNITTOのM190 Euro80、幅400㎜のアナトミック。貴重な26φのシルバーです。

バーテープはDedaのミストラル(穴あきタイプ)。できればDedaのロゴは内側に隠したかったなぁ…後で巻き直そうっと。

エルゴはケンタウル10s。スタイル重視で少し前下がりにしてみました(^^;

f:id:ma2sun:20190323075744j:imageサドルはセライタリアのフライト(オリジナル復刻版)。サドルはずっとこれ一筋です。

シートポストはケンタウル純正品(スチール製)。後ろ側にカンパのロゴマークが入っています。

f:id:ma2sun:20190323075756j:imageクランクはケンタウル10sのウルトラトルク。チェーンリングは53×39です。

f:id:ma2sun:20190323075747j:image

f:id:ma2sun:20190323075808j:imageFD、RDもケンタウル10s。RDは15年使い回してますのでボロボロですね…。スプロケはケンタウル10sの12-25です。

f:id:ma2sun:20190323075816j:image

f:id:ma2sun:20190323075800j:imageフロントブレーキ、リヤブレーキも同じくケンタウルの15年モノ。

f:id:ma2sun:20190323075740j:imageNittoのボトルケージR。細身のステンレス製で何気にとても気に入ってます(*^^*)

だいたいこんなところでしょうか?簡単に表にまとめてみました。

フレーム De Rosa Nouvo Classico サイズ480
ホイール(クリンチャー) Campagnolo Eurus C15
ホイール(チューブラー) Campagnolo Shamal C15
タイヤ(クリンチャー) Vittoria Open Corsa Evo CX 23C
タイヤ(チューブラー) Vittoria Corsa G+ グラフェン 23C
ステム Cinelli 1A 長さ120㎜
ハンドルバー Nitto M190 Euro80 幅400㎜ アナトミック シルバー
サドル Selle Italia Flite 1990 オリジナル復刻版
シートポスト Campagnolo Centaur 10s スチール製
クランク Campagnolo Centaur 10s 170㎜ ウルトラトルク
チェーンリング Campagnolo Centaur 10s 53 x 39
FD Campagnolo Centaur 10s 直付
RD Campagnolo Centaur 10s ショートゲージ
スプロケット Campagnolo Centaur 10s 12 - 25
フロントブレーキ Campagnolo Centaur 10s  
リヤブレーキ Campagnolo Centaur 10s  
エルゴパワー Campagnolo Centaur 10s  
ペダル Look Keo  
ボトルケージ Nitto ボトルケージR ステンレス製
バーテープ Deda ミストラル ブラック

 全体的には、イメージどおりの仕上がりで大満足です。

ですが、1点だけ問題がありました。 それは、組み付けられなかったこの部品…。

f:id:ma2sun:20190324185331j:imageこれは、ヘッドパーツの1つで厚さ2㎜ぐらいのワッシャーです。

f:id:ma2sun:20190328185318j:image上の写真のとおり、ヘッドの上玉押しとフォークのコラムの間に入れるものです。ワッシャー内側の小さな出っ張りがフォークのコラムに切られている溝に噛み合い、回り止め(緩み止め)の役目を果たします。

ですが、ショップでフォークのコラムカットをする際、”このワッシャーを挟むことを考慮せずに切ってしまい、スレッド(ネジ)の長さが足りなくなってしまった”とのこと…。

トホホ…_| ̄|○

まあ、仕方ありません。スレッドフォークの組付けなんて今や滅多にやらない作業なのでしょう。悔やんでも元に戻せないですし、今後のメンテにおいて、ヘッドに緩みがないか小まめにチェックしようと思います。

そこで、早速、専用のスパナをAmazonに発注しました。

パークツール(ParkTool) ヘッドスパナ 口部サイズ:32×36mm HCW-15

パークツール(ParkTool) ヘッドスパナ 口部サイズ:32×36mm HCW-15

 

上玉押しとヘッドを留めるロックナットはダブルナットになっているためスパナが2本必要です。上側のロックナットは通常のスパナで締めるとしても、下側の上玉押しは厚みが薄く通常のスパナが入らないため、平べったい専用スパナを購入しました。

ちょっとモヤモヤが残りましたが、何はともあれ完成しました。後はガンガン乗るだけです!

そこで次回は、初ライドのインプレをお届けしたいと思います(^^) 

組み立て依頼

さて、前回までで、ようやく組み立てに必要なパーツが一式揃いました。早速、自ら組み立てに着手、と行きたいところですが、素人のためそう簡単にはいきません。

以前乗っていたロードバイクは全てショップで組み立ててもらったものです。自転車の楽しみのひとつとして、いつか組み立ても自分でやりたいと思っていました。昔は古いイタ車(四輪)を散々イジったものです。自分でやった方が愛着が湧きますし、中身を理解できるので後々のメンテも楽です。

そう思ってこんなバイブルを購入しました。

また、こちらのサイトで勉強させていただきました。

http://velograph.jp/category/組立・メンテナンス/

デローザ・チタニオソロの組み立てが丁寧に掲載されており、クロモリと多少の違いはあるものの、必要な工具類についても触れていてとても参考になります。

ですが、これらを元に、一つひとつの作業工程を理解し、必要な工具を集めながら進めていったら、一体いつ完成するのか…?

また、クロモリバイクならではのハードルがありました。BBのタッピングとフェイシング、クロモリフォークのコラムカットです。

BBのタッピング(ネジ山さらい)とフェイシング(面取り)の必要性については意見が分かれるようですが、デローザのクロモリはやった方がよいと思います。特に自分のヌーボは購入から3年近くが経過し、屋根裏で保管中、BBのネジにうっすら浮き錆も出ていました。また、BBの縁には明らかに塗装が乗っています。

f:id:ma2sun:20190125191445j:imageHOZANからタッピングとフェイシングが両方できるツールが販売されています。

ですが、わざわざ今回のためだけに購入するのは勿体無い…(約10万円!)

クロモリフォークのコラムカットも難関です。カーボンならパイプカッターで簡単に切れますが、これは丸ノコが必要?切断できてもネジ山が切ってありますので、ダイスを当てる必要もありそうです。

f:id:ma2sun:20190125191450j:image少なくとも上記の作業はショップに依頼するしかなさそうです。それならついでに、ガラスコーティング(ガラスの鎧)フレーム内部の防錆処理もお願いしようか?…それならいっそのこと、組み立てまでお願いしちゃおうか?…ということで、結局は、全部ショップにお願いすることにしました(^^;;

依頼先は近所にある某有名ショップです。TREKの専門店ですが持ち込み品の作業依頼も可能で、フレームの組み立て(コンポの載せ替え)からタッピングなどの細かい作業までHP上に料金が掲載されていて安心です。以前、デダチャイの整備で訪問した際に、クロモリの組み立ても問題無いことを確認済み。店長はまだ30代と思われる若い方ですが、ハキハキとした応対と店内も整理整頓が行き届き気持ち良いお店です。今回、正式に作業を依頼したい旨を伝えると快く引き受けてくれました。

実は、自宅からより近い場所に、秋山サイクルという知る人ぞ知るクロモリ整備(ZUNOWやNAKAGAWAなど昭和の名フレーム)のショップもありました。レジェンドの店主は御歳80ウン歳!ですが、とても話好きでまだまだ元気です。当初こちらに依頼しようかと思いましたが、流石にエルゴ時代のコンポは新し過ぎる、とのことで見送りました。(その後お店は2018年末で惜しくも閉店)

ということで、年の瀬も迫った12月某日、フレームとパーツ類をショップに持ち込み、作業一式をお願いしました。

ご参考までに見積料金は以下のとおりです。

・組立工賃(コラムカット、フレーム内部の防錆処理含む):32,400円
・BBタッピング:3,240円
・BBフェイシング:6,480円
・ガラスコーティング:10,800円

合計:52,920円

※金額は全て消費税8%込み

因みにヘッド部分のフェイシングについてはやらなくても大丈夫だろう、と判断し省きました、予算上のこともあり…。

気になる作業期間は1〜2週間とのこと。

あとは完成を待つだけです(*^^*)

 

 

 

 

パーツ集め

何度も寄り道のうえ、ようやくヌーボクラシコの組み立てに着手することにしました。そこで今回は、そのパーツ集めについてです。

その前に、まず、どんなイメージにするかというコンセプトは、2000年前後の“ちょっと古めのロードレーサーです。

ヌーボで多いのは、クラシカルなイメージに仕上げている車体と思います。シルバーのカンパアテナにレザーのサドル&バーテープは超定番、さらにはロープロファイルの手組みホイール&スキンサイドタイヤといった感じですね。ですが、ヌーボはコロンバス&オールドカンパ(~Cレコ期)の本物のクラシックレーサーではないため、光岡自動車のビュートのような“なんちゃって感”が漂います。かと言って、最近のカーボンパーツや黒塗りのコンポは当然似合いません。そこで自分は、クロモリからアルミへの移行期頃、年代で言うと90年代後半~00年代前半辺りの“ちょっと古め”を目指すことにしました。

そこで選んだパーツは以下のとおりです。 

コンポ:カンパ ケンタウル10s

アッセンブルするコンポはもちろんカンパ。若い頃イタ車にハマった自分は四輪時代からカンパのマグホイールを愛用しており、自転車に転向してからもベタ惚れです。2003年にはじめて購入したアルミのデローザにアッセンブルされていたのがケンタウル10s。それをカーボンのデダチャイに移植し延べ15年!使用していましたが、今回それをまた流用予定です(使い過ぎ?)。デダチャイの時は、クラシカルなシルバーのケンタウルがイマイチ似合わないと感じていましたので、久しぶりに日の目を見ることになりました。

実は、以前、定番のアテナ11sも所有していました。2016年にアテナが廃止されることが決まった際、慌てて新品の最終ロットを入手したのです。しかし、アテナには以下のような不満があり、最終的にケンタウルを採用することに決めました。

①ブレーキ:アテナの後期型はノングレードの汎用タイプ(台湾製で質感が落ちました。アテナのスケルトン自体もクロモリバイクにはアンマッチです。

f:id:ma2sun:20190108211124j:image②クランク:アテナの後期型はパワートルクです。ケンタウル時代、コッタレスからウルトラトルクに進化しアテナもそれを引き継ぎましたが、マイナーチェンジで退化してしまいました。

f:id:ma2sun:20190109184219j:image尤も、自分のケンタウルはコッタレスでしたので、ウルトラトルクのシルバークランクを入手しました(デダチャイ用にカーボンのウルトラトルクは保有していましたが)。

f:id:ma2sun:20190109194957j:image③エルゴシフト:アテナはグリップ(ツノの部分)が出っ張り過ぎて好みではありません。

f:id:ma2sun:20190109184435j:imageこれはアテナに限らず最近の全体的な傾向ですね。エルゴ10s時代の控え目な出っ張っりがベターです。

その他、コンポに関しては、ケンタウルはFDがバンドタイプだったため、直付けタイプを入手しました。

f:id:ma2sun:20190109184756j:image

ステム:チネリ1A

最も美しいカタチと言われるチネリの1R、そのデローザロゴ入りのものを使おうと思っていました。

f:id:ma2sun:20190109184855j:imageしかし、前回触れたとおり、フレームにある3箇所のデローザロゴだけでも多過ぎると感じるため、ロゴ無しのチネリ1Aに変えました。

f:id:ma2sun:20190109200603j:image

シートポスト:ケンタウル純正(スチール製)

ステム同様、デローザロゴ入りのNITTO製ポストが定番と思い入手しました。

f:id:ma2sun:20190109185028j:imageしかし、こちらも思い直してシンプルなケンタウル純正品に変えました。控えめなカンパのロゴマークがいい感じです。

f:id:ma2sun:20190109185119j:image

ハンドルバー:NITTO M190 Euro80

自分の好みはアナトミックですが、シルバーはほとんどシャローで選択肢が無く、やっと見つけたのがこのモデルでした。いまや細身の26φは貴重です。

f:id:ma2sun:20190109185233j:image

サドル:セライタリア フライト

アルミのデローザ時代からずっと使い続けているお気に入りです。ロゴが少ないオリジナル復刻版が発売されていたのでそれにしました。

f:id:ma2sun:20190109185330j:image写真のとおり色は黒です。デダチャイは白サドル&白バーテープでしたが、今回は黒サドル&黒バーテープの組み合わせにすることにしました。

ホイール:カンパ 黒シャマル

ルックスに一目惚れして購入した2代目シャマルです。カンパのオールドロゴが堪りません…。

f:id:ma2sun:20190109185507j:imageヌーボに似合うと思っていますが、ハイトが4㎝と幾分高いためどうでしょうか?また、チューブラーを使うのは初めてのため実用に少し不安があります。そこで普段履きには、今まで使用していたカンパの初代ユーラス(クリンチャー)を併用しようと思います。

因みに中古パーツの入手先は全てヤフオクです。一気に集めたように見えますが、1〜2年前から気に入ったパーツがあるかどうか毎日チェックし、毎月のお小遣いの範囲でコツコツと落札していました。

余談ですが、ヤフオクはフレームや完成車を購入するなら大変お得ですが、パーツ類は高いですね。今回売却したコルムのフレームとアテナのコンポセットを売る立場から見ると、コルムの落札金額は購入値(海外通販ベラチスポーツ)の6掛けぐらいでした。国内正規品(定価)のなんと3掛けです。一方、アテナの落札金額はほぼ購入値と同じでした。

主要パーツはこんなところでしょうか。偉そうに“ちょっと古め”に拘ったと言いましたが、こうして見ると、ちょっと古めのケンタウルを流用しただけの話ですね…f^_^;
さて、パーツも揃いましたので、いよいよ次回は組み立てです。

ロゴ消し塗装?

前回、浮気しかけたデローザ コルムと決別し、ようやくヌーボクラシコの組み立てに着手することを決めました。しかし、その前に気になっていたことがひとつありました。それは、ヌーボのロゴです。

ヌーボには、DE ROSAのロゴマークが3箇所あります。ダウンチューブ、シートチューブ、シートステーです。シンプル イズ ベストがモットーの自分にとっては、はっきり言って多すぎます。ダウンチューブ以外のロゴを消せないか?また、懲りずにしょーもない模索が始まりました。

f:id:ma2sun:20181225193631j:image写真:赤マルが消したいロゴ

ロゴはステッカー(ペイント?)の上にクリアが吹かれており剥がせません。そこで、消したいロゴがあるシートチューブとシートステーだけを、ボディカラーと同色(パールホワイト)で再塗装できないか考えました。ロゴの上に塗装を上塗りして見えなくしようという魂胆です。

早速ネットで自転車のカスタム塗装を手掛けているところをピックアップし、メールで相談しました。塗装専門店、サイクルショップなど5軒ほどです。

その結果をまとめると、いずれも部分塗装はおススメしないというものでした。理由は、パール塗装は再現困難だからということです。

同色の再現が可能かどうかは、一度実際のフレームを見てから判断したいと仰っていただいたショップもありましたが、パールはラメの配合が塗料メーカーごとに違い、見る角度によって色が変わったりもするので、恐らく全く同じにはできないだろう、との見解でした。

因みに料金と納期はショップごとにピンキリですが、クオリティが高そうなところは、おおよそ20万円で半年かかる!?という状況でした。料金は色合わせ作業が大変なためと、納期はバックオーダーの都合みたいですが、ほとんどお断りするための見積りですね…。

もちろん、部分塗装ではなく全塗装する選択肢もあり、ほとんどのショップがそちらを推奨し料金もかえってリーズナブルです。ですが、ロゴ消しのために新品のフレームを再塗装するか…?

ということで、悩みましたが今回はあきらめ、そのまま組み立てに移行することにしました。また寄り道ですね…(^^;;