前回、カーボンからクロモリに乗り換えることを決め、次のバイク探しがスタートした、と書きましたが、実は、既にクロモリのフレームは入手していました。それは、デローザ ヌーボクラシコ(DE ROSA NUOVO CLASSICO)です。
昔から、上野のOD BOX(殿村ルーム)や横尾双輪館などに展示されているデローザのネオプリマートを見て、そのカタチに魅了されていました。歳を取ったら、ビアンコカラー(白)のコレに乗ろう、と決めていたのです。
4〜5年前、ネオプリは日本限定モデルとなり近い将来ラインナップから消える、という噂を耳にしました(実際は今も売られていますが)。それで焦って、当時ビアンコカラーが選べたヌーボのフレームを購入し、老後の楽しみとして屋根裏にしまっていたのです。まだまだ先の計画と思っていましたが、予定より早くその時が来ました。
しかし、なかなかコレをメインバイクにする踏ん切りがつきません。理由は、その重量です。
ロードバイクに乗り始めた時から、軽さへの憧れがありました。高価なカーボンパーツを買う余裕は無く、軽さ命!というこだわりもありませんでしたが、重いバイクに乗り換えるのは勇気がいります。ヒルクライムでタイムを競ったり、街中での掛け合いに乗ることはもうやめようと決心してはいますが、カーボンとの重量差を知り愕然としました。
以前のデダチャイとヌーボの重量を比べると…(デダチャイの数値 / ヌーボの数値)
フレーム単体:1,000g / 1,750g
フォーク:350g / 700g
ステム(ヌーボはスレッド):120g / 280g
トータル:1,470g / 2,730g → 差1,260g
完成車でデダチャイは8.2kgでしたので、同じコンポで組んだとすると、ヌーボは9.5kgぐらいということになります。覚悟はしていたものの、この重さで今まで走っていた峠など登れるだろうか…?
そこで、気になっていたあるモデルが頭をよぎりました。
デローザ コルム(DE ROSA CORUM)です。
コルムは、クロモリながら軽量で、デローザ の海外カタログには、“スチール・レーシング”という愛称で紹介されています。コレでカーボンと渡り合えたら相当カッコいいかも!?良からぬ妄想が浮かびました。写真の2018年モデルにはビアンコカラーがラインナップされ、自分の好みにも合います。早速、総代理店にどんなバイクなのか、ヌーボとの違いを問い合わせてみると…
〜引用〜
CORUMは、クラシックなスチールフレームを現代風にアレンジし、スチール特有のバネ感、高負荷のペダリングを受け止める芯の強さ、振動を吸収してくれる快適性とレーシーな走りを併せ持ったフレームに仕立てております。
チューブの特性としてH.T.(ヒートテック加工)されたチューブは、引張(ヒッパリ)の強さ、降伏強度(コウフク)に優れ、稼働中の疲労限度および表面硬度を向上させ、最終的な熱処理工程により、それらを具現化しております。
全体のプロセスは、油焼入れに続いて、異な温度での熱処理の連続からなり、これは、鋼(はがね)の表面脱炭を防ぐため、無酸素雰囲気中で行われています。高い引張強度のモジュールは、優れた重量/剛性比の生成物をもたらしています。
〜引用終わり〜
…? 何だかよく分からない。けど凄そう。取り敢えず実車を見てみたいので展示品がないか?と聞いてみましたが、コルムは完全受注生産なので、どこにも無いとのことでした。
まあ、元々、正規品は高過ぎて買うつもりなかった(買えるはずなかった)ので、海外通販サイトを調べてみました。すると、スイスの ベラチスポーツ(Bellati Sport)というサイトからコルムをオーダーできることが分かりました。
Bellati Sport https://www.bellatisport.com/
コルムの値段は、何と正規品の6掛け程度。現物を見ていませんが、その金額に惹かれ、気付いたら購入ボタンをクリックしていました。一抹の不安がよぎりますが…
そして、3ヶ月後、待望の“スチール・レーシング”は届いたのです。
その顛末は次回にて…(^^)