クロモリストへの道

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パンターニをこよなく愛するポタクライマーが綴るクロモリを中心としたロードバイク生活

コルム組立記録1 組立準備

前回、ニューマシンとしてDerosa Corum(デローザ  コルム)の中古フレームを入手したことをお伝えしました。

今回から、そのフレームを組み立てて完成車にするまでの様子を数回に分けてレポートしたいと思います。第1回目は、組立て開始前の準備についてです。

ロードバイクを組み立てるのは今回が初めてです。現時点で組立てに関する知識はほとんどありません。そこで、まずは組立てに関する参考書籍を集めることにしました。さらにそこから組立てに使う工具類を調べ、揃えることにしました。

参考書籍

いまや書店に行けばロードバイクのメンテナンスに関する本はたくさんあります。何冊か物色した中から特に参考になりそうな3冊をご紹介します。

タイトルからしてまさに自分にぴったりの本です。興味深いのは、バイクの年代(仕様)別に4つのカテゴリー(最新シマノDI2メカ/最新シマノ機械式メカ/ちょい古カーボン/クラシカルなクロモリロード)に分け掲載している点。最後の「クロモリロード」は、80年代のトマッシーニのフレームをダブルレバーで組むという内容で旧車ユーザーにもしっかり対応しています。今回の自分のコルムには「ちょい古カーボン」の方が参考になりそう。少し残念なのは、全カテゴリーの対象コンポはシマノで、また、1つ1つの作業の説明が若干粗いことです。ですが、バイクをイチから組み立てるときの順序・流れが分かるのはこの本だけであり(この本以外はメンテ箇所ごとの説明)、その点では貴重な一冊です。

以前から愛読している自分にとってのメンテナンスのバイブルです。シマノ、カンパ、スラムのメーカー別に加え、グレード(構造)毎に掲載(例えばカンパのクランクの場合、ウルトラトルク/パワートルク)。作業工程も細かく分割され丁寧に説明されており、まさに至れり尽くせりです。その分、写真がかなり小さく、さらに白黒で見づらいのがマイナスポイントでしょうか?(最新版の写真はカラーになっているようです)

ロードバイクメンテナンスノート カンパニョーロ編

ロードバイクメンテナンスノート カンパニョーロ編

  • 発売日: 2010/03/01
  • メディア: 大型本
 

10年ほど前に出版されたカンパニョーロ専門のメンテナンス本。最近ヤフオクで入手しました。当時は10速から11速への移行期で、コーラスの11速(ウルトラトルクの5アームクランク)がメインで登場します。その時代のコンポ(詳細は後ほど)で組もうとしている自分にとっては貴重な資料。メンテナンスの内容は、タイヤ交換やチェーン清掃など軽整備が中心の「日常点検~調整編」と、各コンポの脱着・分解方法を解説した「オーバーホール編」に分かれており、情報が少ないカンパユーザー必見の書です。

もちろん、書籍以外にWeb上のメンテナンスに関する情報も大いに参考にさせていただきました。作業内容を動画で掲載しているサイトもあり、情報量・分かりやすさは書籍以上です。参照したサイトの紹介は割愛しますが(あまりにも多すぎるため)、貴重な情報を惜しげなく公開いただいた各サイトの皆さまに感謝したいと思います。

さて、上記の書籍、Webサイトにざっと目を通し、おおよその作業内容を頭に入れました。詳細はこれから実際に組み立てながら確認していきたいと思います(汗)。作業内容と併せ、組立てに必要な工具類をピックアップし揃えました。以下にご紹介したいと思います。

工具類

メンテナンススタンド

真っ先に入手したのがメンテナンススタンドです。今まで整備の際は、リヤのクイックレリーズを挟むよくある簡易的なスタンドを使用していました。しかし、車体をほとんど動かせず作業性が悪いため、専用のスタンドが欲しいとずっと思っていました。

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この「MINOURA(ミノウラ) RS-1800」はBBの部分を台に載せフロント(またはリヤ)のクイックレリーズで固定する構造。車体の高さ・向き・角度を自由自在に変えることができ、見るからに作業性が良さそうです。

組立工具 

主な工具は以下のとおりです(一般的なものは割愛)。

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No. 名称 メーカー・型番 備考
1 デジタルトルクレンチ SK11 SDT3-060 ヘキサゴンビットソケット(主に4~6㎜)を装着
2 六角レンチ Wera 主に4~6㎜を使用
3 ドライバー Wera  
4 ワイヤーカッター HOZAN N-16 ブレーキ・シフトワイヤーの切断に使用
5 BBレンチ シマノ TL-FC32  
6 スプロケ押さえ 不明 スプロケ取り外しに使用
7 ソーガイド TOPEAK フロントフォークのコラム切断に使用
8 カーボンソー PARKTOOL SAW-1専用替刃 CSB-1 フロントフォークのコラム切断に使用
9 チェーンカッター ADEPT  
10 チェーンフィキサー バイクハンド YC-207 チェーンを繋ぐ際の仮止めに使用
11 スプロケロックリング回し 不明  
12 ヘキサゴンビットソケット(10㎜) KTC BT310 ウルトラトルククランクの固定用ボルトに使用

上記のうち新たに入手したのは1のデジタルトルクレンチ、4のワイヤーカッター、7のソーガイド、8のカーボンソーで、それ以外は手持ちのものです。

ケミカル類

つづいてケミカル類です。主なものは以下のとおり。

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No. 名称 メーカー・型番 備考
1 グリス FINISH LINE プレミアムテフロングリス グリスガンを装着
2 焼付き防止剤 PARKTOOL ASC-1 ネジなど金属の焼き付き防止に使用
3 チェーンオイル(ドライ用) FINISH LINE セラミックワックスルーブ  
4 チェーンオイル(ウェット用) WAKO'S チェーンルブ  
5 ネジの緩み止め LOCTITE 222 低強度タイプ
6 ガラスコーティング剤 4℃REST ガラスの盾  
7 錆止め剤 NOXUDOL 700 フレーム内部の防錆処理に使用

上記のうち新たに入手したのは7の錆止め剤だけです。あ、1に装着したグリスガンもそうでした(意外に高かった…)

大体こんなところでしょうか。その他に用意したものや、上記各工具、ケミカルの詳細については、今後、作業の過程で改めてご紹介したいと思います。

今回特に奮発したのはメンテナンススタンドとデジタルトルクレンチですね。この2つを揃えたことで、本格的に組み立てるぞ!というムードが高まってきました。

それではいよいよ次回から、組立作業の様子をレポートしたいと思います(^^)