クロモリストへの道

クロモリストへの道

パンターニをこよなく愛するポタクライマーが綴るクロモリを中心としたロードバイク生活

コルム組立記録4 エルゴパワー、ブレーキ、FD、RDの取り付け

Derosa Corum(デローザ コルム)の組立記録第4回目。前回はハンドル、シートポスト&サドル、BB&クランクの取り付けについてお話しました。 今回は、エルゴパワー、ブレーキ、FD、RDの取り付けについてです。

*本サイトの組立ては素人によるものです。内容を参照して作業される場合は自己責任でお願いいたします。

 

はじめに、更新遅れの言い訳…

長らく更新(組立て)が滞ってしまいました。今年は、参加を予定していたイベント(組み立てたコルムで美ヶ原、乗鞍、嬬恋のヒルクライムに出たいと思っていました)が全て中止になりモチベーションがガタ落ち…。それでも暇がある時に組立ては続けていましたが、作業を始めたら持っていたパーツが使えなかったり、欲しいパーツが出てきたりして、その都度、オークションサイトで検索&入札を繰り返していたため、ひたすら時間がかかってしまいました。基本、パーツは一昔前の中古品を探すため、入手できるかどうかはタイミングと運(と落札資金)次第。まあ、ヌーボもあるし急ぐ必要がなくなったので気長にやろうと思います(^^)

 

エルゴパワーの取り付け

それでは、まずエルゴパワーの取り付けから。ここでは紆余曲折がありましたのでちょっと話が長くなりますがお付き合いください。カンパのメカニズムの変遷にも触れていますので、情報に誤りがありましたらご指摘いただけるとありがたいです(^^;

 

モデル選定

使用するのはケンタウル10Sのカーボンモデル。ヌーボにも装着しているツノが小さい旧型エルゴです。

f:id:ma2sun:20200823143225j:image上の写真のエルゴは2008年頃のモデル。

ケンタウル10Sは2007年にモデルチェンジされ、クランクがウルトラトルクに(ミラージュ以上に一斉導入)、ブレーキがスケルトンに、そしてエルゴ、FD、RDがカーボンになりました(翌年、クランクにもカーボンモデルがラインナップ)。

翌2008年、カンパはクイックシフト(QS)という新しいメカニズムを採用(最下位のゼノンから一斉導入)。これはフロントの切替レバーをショートストローク化したもので、エルゴとFDにはQSのロゴが入ります。

QSは評判がよくなかったのか、翌2009年、エルゴパワーが全面刷新された(現在のカタチになった)際に廃止になります。

今回、ケンタウル10SのQS登場前のカーボンモデルを探したのですが見つからず、「ま、いいか」と上の写真のQSモデルを入手しました。

f:id:ma2sun:20200823142157j:imageこれがQSの親指シフトレバー(右がフロント用で左がリヤ用)。

従来モデルはシフトレバーの切り込みが下まで伸びていますが、QSはほとんど切り込みがありません。実際にフロントレバーを操作してみるとストロークが短く遊びもほとんど無し。従来のストロークに慣れているためか違和感を感じます。

リヤ側のレバーも操作してみて衝撃が走ります。

フロントと同じストロークで、カチカチと1段ずつしかシフトチェンジできない!!!

従来モデルはググっと押し下げることで一気に5段までシフトチェンジ(多段シフト)できたのに…。この多段シフトは信号待ちなどから急加速するとき自分にとってマストのメカニズムです。いちいち1段ずつシフトアップするなんてタイムラグだし楽しくない!(今まで知りませんでしたがシマノは1段ずつですなんですね…)

f:id:ma2sun:20200823142505j:imageブラケットカバーをめくると、シフトレバーのプーリーは樹脂製でした。長年使うとシフトチェンジできなくなることがあると聞きますが、これが擦り減ってしまうからですね。

f:id:ma2sun:20200823143220j:imageということで、QSではないケンタウル10Sのエルゴ(2007年モデル)を気長に探し、やっと入手したのがこちら。左のブラケットにQSのロゴがありません。

f:id:ma2sun:20200823142403j:imageところが、親指のシフトレバーを見てびっくり!!!

フロント、リヤともQSと同じ(切り込み無し)。操作感やストロークもQSとほぼ同じで、リヤはやっぱりカチカチシフト

※ひとり言…、こちらのエルゴはあるリサイクルショップから落札したのですが、ブレーキレバーのリターンが壊れていました。それには触れず「詳しいことは分からないので写真で判断ください、NC、NR」と言うのはちょっと悪意を感じます。

f:id:ma2sun:20200823142518j:imageブラケットカバーをめくると、シフトレバーのプーリーは同じく樹脂製ですがQSと微妙に違うように見えます。リヤ用は色が違うだけのようですが、フロント用は形状が違います。

f:id:ma2sun:20200823142225j:image比較のためフロントレバーを並べてみました(左がQS、右がノーマル)。QSのプーリーにはギヤの山がありますがノーマルにはありません。ですが操作感やストロークは同じ気がします。

まあ、フロント側はどうでもいいとして、リヤ側が同じカチカチシフトだったのがショックです。てっきり多段シフトと思っていました。

ネットで調べて事実が分かりました。2007年にモデルチェンジしたケンタウル10Sのエルゴのリヤシフトには、エスケープシステム”というメカニズムが採用されていたのです。

エスケープシステム=1段ずつのカチカチシフト

このエスケープシステムは、2002年頃に最下位のゼノンに採用されたようです。それが2007年、ベローチェ、ケンタウルにまで拡大。最下位モデルのメカニズムを採用するなんて明らかにダウングレードですよね。レコード、コーラスの上位モデルと差別化するために採ったカンパの戦略と思います(-"-)

このエスケープシステムは2009年に登場した新型エルゴで廃止され、多段シフトに戻りました(ベローチェ以上)。そしてこの多段シフトには、”ウルトラシフト”という名称が与えられます。

ウルトラシフト=多段シフト

これで安泰と思いきや、2年後の2011年、ベローチェ、ケンタウル、アテナ(2009年に登場した11S)のリヤシフトは、”パワーシフト”に変更されます。

パワーシフト=1段ずつのカチカチシフト

エスケープシステムの再来、またしてもダウングレードによる上位モデルとの差別化戦略です。”パワー~”でピンと来ましたが、この時併せてクランクも”ウルトラトルク”から”パワートルク”に変更されます。ウルトラトルクは左右のクランク軸が真ん中で連結(篏合)されますが、パワートルクはクランク軸が左クランク(チェーンリング)と一体成形されており、それに右クランクをくっつけて連結する方式。なんか剛性低そう…。自分がヌーボの組立用に購入し手放してしまったモデル最後期のアテナが、まさにこのパワーシフト&パワートルクの残念な組み合わせでした。

ここまでの、ケンタウル10Sのエルゴの変遷を整理すると以下のとおりです。

2007年 カーボン化、リヤにエスケープシステム(カチカチシフト)導入
2008年 フロントにQS導入
2009年 新型エルゴ登場、フロントQS廃止、リヤにウルトラシフト(多段シフト)導入
2011年 リヤにパワーシフト(カチカチシフト)導入

新型エルゴ登場前のケンタウル10Sのカーボンエルゴには多段シフトがありません。多段シフトにするなら、レコードかコーラスを選ぶ必要ありということになります。

またやり直し…(泣)

f:id:ma2sun:20200823142144j:image三度目の正直で、コーラスの10Sエルゴ、QSではないノーマルモデルを入手。 

f:id:ma2sun:20200823142502j:imageこちらは間違いなく多段シフトです。シフトレバーの切り込みが下まで伸びています。ε-(´∀`; )

f:id:ma2sun:20200823142233j:imageブラケットカバーをめくってみると、シフトレバーのプーリーは金属製でした。耐久性の面で安心。

f:id:ma2sun:20200823142513j:imageせっかくなので、記念に入手したエルゴを並べてみました(汗)。左から、

ケンタウル 2008年モデル(QS&エスケープシステム)
ケンタウル 2007年モデル(ノーマル&エスケープシステム)
コーラス(ノーマル&ノーマル)
※カッコ内はフロント&リヤ

ノーマル&ノーマルへの道のりが長かった…。因みにレコード、コーラスには、QS&ノーマルという組み合わせももちろん存在します。

 

ブラケットカバーの交換

f:id:ma2sun:20200823143215j:imageさて、やっと入手したコーラスですが、ブラケットカバーが破れていました。

f:id:ma2sun:20200823142510j:imageそこで、ブラケットカバーの交換をします。写真は旧型エルゴ用ブラケットカバー。型番:EC-RE600。これもオークションサイトで入手しました。同じ形状で左右のシフトレバーの切り込みが下までないQS&エスケープシステム用(EC-CE500)もあるようです。

f:id:ma2sun:20200823142222j:imageまず古いブラケットカバーをめくって外します。ハンドル固定側からレバーに向かって。結構、力がいります。

f:id:ma2sun:20200823142218j:image外れました。靴下みたいに裏返しになっています。

f:id:ma2sun:20200823142110j:image新品のブラケットカバーを被せます。外したときとは逆にレバーの先端から入れて。

f:id:ma2sun:20200823142210j:image角(ツノ)の出っ張り部分を越えるのが一苦労。手で思い切り引っ張っても動きません。写真に写っていませんが、隙間からタイヤレバーを挿入し持ち上げながら引っ張ることでなんとか装着できました。下手するとカバーが破けてしまうためお薦めできる方法ではありませんが…。

f:id:ma2sun:20200823142201j:image装着完了。新品のレバーみたいで気持ちいいです。

f:id:ma2sun:20200823142229j:image同じように作業して左右の交換が完了。やっと本題のハンドルバーへの取り付けに進めます。 

 

ハンドルバーへの取り付け

f:id:ma2sun:20200823143024j:imageブラケットの裏側にはこのような固定バンドが付いており、ここにハンドルバーを通して固定する構造。

f:id:ma2sun:20200823142810j:image固定バンドのネジはブラケットカバーをめくると見えます。

f:id:ma2sun:20200823142804j:image5㎜の六角レンチでネジを緩めます。ブラケットカバーがこれ以上めくれないため回しづらい…。

f:id:ma2sun:20200823143207j:image外してみると、固定バンド側がボルトでブラケット側がナットになっていました。試しに、外した固定バンドを先にハンドルバーに通し、その後ブラケットと合体させようとしましたが上手くいかず…。前の写真のとおりブラケット側のネジ(ナット)が回しづらく固定バンドのボルトをキャッチできないため。固定ボルトをブラケットに付けたままハンドルバーに通した方がよさそうです。

f:id:ma2sun:20200823142821j:image因みに固定バンドには上下方向があり、矢印が上を向いているか確認します。

f:id:ma2sun:20200823142938j:image気を取り直して再開。固定バンドをブラケットに付け直し、できるだけ緩めた状態でハンドルバーに通します。

f:id:ma2sun:20200823142942j:image途中のカーブで多少引っ掛かりますが、ブラケット(固定バンド)を左右に動かしながら力を入れることで少しずつ進んでいきます。

f:id:ma2sun:20200927083338j:imageようやく固定位置まで来ました。正しい固定位置は、

ハンドルバーの湾曲が始まる前の直線部分とブラケットの上面(写真の赤ライン)が一直線になる位置。

なお、ブラケットがハンドルの内側または外側に傾いていないかも、上から見て(ライディング時の目線で)確認します。

f:id:ma2sun:20200823142946j:image固定位置が決まったら5㎜の六角レンチでネジを締めます。 

f:id:ma2sun:20200823142950j:image最後はトルクレンチで。推奨トルクは10Nm。ブラケットカバーが邪魔してレンチが入りずらい…。

f:id:ma2sun:20200823143211j:image反対側のレバーも同様の手順で取り付けます。

f:id:ma2sun:20200823142933j:image装着完了! 固定位置がここでよいのかイマイチ自信ないですが、まあ、よしとしましょう。 

 

ブレーキの取り付け

次はブレーキの取り付け。ブレーキキャリパーは2007年にモデルチェンジしたケンタウル10Sのものを使用します。

f:id:ma2sun:20200623193510j:imageこのモデルからケルトンタイプになりました。カタチ的にはヌーボクラシコに装着している肉抜きされていないタイプが好みですが、軽量化を狙うコルムにはこちらがよいかと。フロント(写真左)はダブルピボット、リヤ(写真右)はシングルピボット。

取り付けはフレームにボルトで留めるだけなので簡単そう。ボルトが長い方がフロント、短い方がリヤ。早速取り付け、といきたいところですが、その前にやることがありました。

 

ホイール選定とブレーキシュー交換

ブレーキキャリバーの取り付け前にやること、それは、ブレーキシュー(パッド)の交換です。その理由は、コルムに履かせようとしているホイールにあります。

f:id:ma2sun:20200805220439j:imageCampagnolo BORA ULTRA TWO50 80th Anniversaryモデル

カンパのカーボンホイールの代名詞であるボーラウルトラ。2013年に発売されたその80周年記念モデル。今は廃版になったナローリム(15C)のチューブラーです。たまたまオークションで見かけて”限定”に惹かれ入手してしまいました。ハブのベアリングは究極の回転を誇るCULT。ホイールにそこまでの滑らかさは無意味と言われていますし、50㎜のハイトは横風に弱くヒルクライムには不向きでしょう。はっきり言ってルックス重視の自己満パーツですが、そもそもチューブラー自体、パンクした時のことを考えると普段履きする気にはなれないため、イベントなどの決戦(記念?)用と割り切って使うつもりです。

ということで普段履き用のクリンチャーはこちらを選びました。

f:id:ma2sun:20200805220457j:imageCampagnolo SAHAML MILLE

こちらはカンパのアルミホイールの代名詞。ボーラ同様、廃版になったナローリム(15C)モデル。ワイドリム(17C)モデルとはニップルの色に違いがあります(ワイドリム:黒、ナローリム:シルバー)。ブレーキ面まで真っ黒な渋いルックス(プラズマ電解酸化処理と言うそう)が特徴ですが、長く使われた中古品はここがブレーキパッドに削られアルミ地が見えているものが多く、そこそこのコンディションのものを見つけるのに時間がかかりました。極太スポークは好みではないものの、履かせてみたらコルムにバッチリ。じつは当初、コルムにはヌーボに装着している細スポークの初代ユーラスを履かせるつもりでした(お気に入りのため2セット持っていました)。しかし試しに合わせてみたら全然似合わない…それでシャマルミレに行き着いたのです。やはりホイールはフレームと同世代のものが違和感ないですね。

という2種類のホイール、ともに専用のブレーキシューが必要です。

f:id:ma2sun:20200805220752j:imageボーラは赤いシュー。型番:BR-BO500X。カーボンリム専用シューでカンパのシューホルダー用です。カーボンリムは熱に弱いため、発熱を抑える専用シューを使う必要があるとのこと。ブレーキの放熱や効きの面ではカーボンよりアルミリムが勝るようですので、初代ボーラやバレットウルトラ(メラクEVOに装着されていた)のアルミリム+カーボンの組み合わせが、軽さとブレーキングのベストバランスと言えるのでしょうか?

f:id:ma2sun:20200805220842j:imageシャマルミレは青いシュー。型番:BR-BEO5001。カンパのシューホルダー用。前述のブレーキ面が削れるのを抑えるシャマルミレ専用シューです。通常のアルミリム用のシューより柔らかいようですが、触った感じで違いは分かりません。

それではシューの交換を行います。

f:id:ma2sun:20200805220810j:image5㎜の六角レンチでブレーキアーチとシューホルダーを固定しているボルトを緩めます。

f:id:ma2sun:20200805220802j:image分解写真。いちばん右のナットとその隣のワッシャーがセットで、ブレーキアーチを介して、その隣のアダプターリング、シューホルダーと続きます。

f:id:ma2sun:20200805220834j:imageこの後は力作業。ナット類を外した状態だとシューホルダーを手で固定しづらいため、一旦はめてから交換作業に入ります。

f:id:ma2sun:20200805220818j:imageシューホルダーとシューの隙間にマイナスドライバーを差し込み、クイッと捻るとシューが持ち上がります。

f:id:ma2sun:20200805220745j:imageあとは手でスライドさせながら引っ張れば簡単にシューが外れます。

f:id:ma2sun:20200805220741j:imageこちらがこれから装着するシュー。矢印で向きが表示してあるのでそれに合わせます。

f:id:ma2sun:20200805220805j:imageシューを水で濡らしておくとシューホルダーに収めやすいとのことでやってみることに。結論を言うと効果無しでした…。

f:id:ma2sun:20200805220828j:imageシューを指で力一杯シューホルダーに押し込みます。3分の2ぐらい入りましたがそこから先はびくともせず。

f:id:ma2sun:20200805220758j:imageその先はハンマーで叩いて押し込みます。 結構思い切りぶっ叩きました(汗)

f:id:ma2sun:20200911195554j:imageやっと収まりました。

f:id:ma2sun:20200823141909j:image同じように4個分作業して、赤のボーラ用シュー交換は完了。続けて、青のシャマルミレ用シュー交換に移ります。  

f:id:ma2sun:20200830150941j:image青のシャマルミレ用は新たにシューホルダーを用意しなければなりません。ネットで探したのですが、カンパのシューホルダー単体は出物が無く、仕方ないのでキャリパーごと入手することに。写真のコーラス用キャリパーがそれです。

f:id:ma2sun:20200830150931j:imageしかし、シューホルダーを並べてみると…、カタチが違う!(写真左が入手したコーラス用 写真右がケンタウル用) このコーラスはケンタウルより古い90年代のモデルと思いますが、まさかシューの形状が違うとは…_| ̄|○ 

f:id:ma2sun:20200830150936j:imageということで、前期型ケンタウルのキャリパーを入手し直しました。写真には先ほど交換した赤いシューが写っていますが元々はオリジナルの黒いシューが付いていました(シューを取り外す前の写真を撮り忘れました…)。

f:id:ma2sun:20200830150925j:imageところで、ケンタウルのロゴを見てみると… 

f:id:ma2sun:20200830150928j:imageこちらのヌーボのロゴと違っています。恐らく入手したのは2003年以降のモデルで、ヌーボのはそれより前のモデルですね。う~ん、勉強になる…。

f:id:ma2sun:20200823141904j:imageということで、作業の様子はハショリますが青のシャマルミレ用シュー交換も完了。普段履きはシャマルミレにするつもりなので、こちらのシューをキャリパーに取り付けることにします。

f:id:ma2sun:20200823141913j:image前後の向きに注意して(写真左手が前方)、シューホルダーをキャリパーのアーチに取り付けます。ナットとワッシャーがセット、アーチを介してアダプターリング、ブレーキシューの順番。

f:id:ma2sun:20200823141758j:image5㎜の六角レンチで仮締め。本来はこの後、トルクレンチで本締め(推奨トルクは8Nm)するのですが、それは後ほどタイヤを装着してワイヤーを取り付けるときに行うことにします。

f:id:ma2sun:20200830010408j:image前後のシューホルダー取り付けが完了。やっとこれでフレームへのキャリパー取付けに進めます。

 

フレームへのキャリパー取り付け

f:id:ma2sun:20200830010428j:imageまずフロント側から。取付ボルトに焼付き防止剤を塗ります。

f:id:ma2sun:20200830010434j:imageフロントフォークのクラウンに取付ボルトを通します。

f:id:ma2sun:20200830010431j:image回り止め用のギザギザワッシャーはキャリパーとフロントフォークの間に入れます。

f:id:ma2sun:20200830010437j:imageフロントフォークの後ろ側から枕頭式(ちんとうしき)ナットを差し込みます。

f:id:ma2sun:20200830010425j:imageキャリパーが左右均等になっていることを確認し(ブレーキワイヤー取付時に再調整しますが)、5㎜のアーレンキーで締めます。

f:id:ma2sun:20200830010415j:imageトルクレンチで本締め。推奨トルクは10Nm。

f:id:ma2sun:20200830010738j:imageフロントの装着が完了。

f:id:ma2sun:20200830010402j:image続けてリヤ側。取付けボルトがフロントより短いです。

f:id:ma2sun:20200830010355j:imageキャリパーはシートステーに設けられているブリッジに取り付けます。試しに仮り組みしてみると…

f:id:ma2sun:20200830010411j:image枕頭式ナットがブリッジの裏側の穴の深さより長いことに気付きました。頭の部分が僅かに飛び出しています。

f:id:ma2sun:20200830010349j:imageそこで、自転車屋さんに行き、売られている数種類の長さの枕頭式ナットからいちばん短いものを入手しました。写真上の13.5㎜です。因みに新品のブレーキキャリパーを買うと、3種類ぐらいの長さの枕頭式ナットが付属されているみたいです。

f:id:ma2sun:20200830010421j:imageそれでは装着。固定ボルトに焼付き防止剤を塗ります。

f:id:ma2sun:20200830010346j:imageブリッジの穴にボルトを挿入。こちらも回り止め用のギザギザワッシャーを間に挟みます。

f:id:ma2sun:20200830010358j:imageブリッジの裏側から枕頭式ナットを5㎜の六角レンチで締めます。 

f:id:ma2sun:20200830010418j:imageトルクレンチで本締め。推奨トルクは10Nm。 

f:id:ma2sun:20200830010805j:image装着完了。左右のバランスは後ほど調整することにします。

f:id:ma2sun:20200830010441j:image
前後のブレーキ装着イメージ。

 

FD(フロントディレイラー)の取り付け

モデル選定

FDはケンタウル10Sのカーボンモデル、QS仕様の35㎜バンドが家にありました。確か、手放してしまった新型コルムを組むためストックしておいたものと思います。しかし今回の旧型コルムのバンド径は32㎜のため装着できません。

f:id:ma2sun:20200919143328j:image家にあったケンタウル10Sのカーボンモデル、QS仕様。

f:id:ma2sun:20200919143324j:imageバンドの裏側に内径表示があります。ピンぼけで見づらいですが35㎜。 

f:id:ma2sun:20200811194555j:imageそこで32㎜のバンド式を探したのですがケンタウルでは見つからず、デッドストックがあったコーラスを調達しました。このときはQSのエルゴパワーに合わせようとしていたためQS仕様です。

f:id:ma2sun:20200919143713j:imageこちらはバンド径32㎜。

f:id:ma2sun:20200811194558j:imageしかし前述の通りエルゴパワーをQSからノーマルに変更したため、それに合わせFDもノーマル仕様のコーラス・32㎜バンドを新たに調達しました。…もう完全に資金不足。

 

フレームへの取り付け

f:id:ma2sun:20200906144052j:imageそれでは取付け開始。5㎜の六角レンチで固定バンドのボルトを外します。

f:id:ma2sun:20200906144123j:image念のため固定バンドの内側に焼付き防止剤を薄く塗っておきます。

f:id:ma2sun:20200906144055j:imageシートチューブにバンドを固定する前に位置決めをします。正しい位置は、

横から見てガイドプレートとアウターチェーンリングとの隙間が1.5〜3㎜
上から見てガイドプレートの外側とアウターチェーンリングが平行になる位置

この後、専用のゲージを使って再度正確な位置決めをするのでここでは大体合わせる程度にします。

f:id:ma2sun:20200906144117j:image5㎜の六角レンチで固定バンドを手で動かせる程度に仮止めします。

 

専用ゲージによる位置決め

f:id:ma2sun:20200906144100j:imageカンパのフロントディレーラーアライメントツール。型番:UT-FD120。FDの位置決めをするためのカンパ専用ゲージです。アウターチェーンリングが50T用と52/53T用がセットで売られていて、自分のは53Tのため後者を使用します。

f:id:ma2sun:20200906144130j:imageゲージを裏返すとアウターチェーンリングの歯先に被せるための溝が掘ってあります。因みにこのゲージは本来11S用みたいですが10Sにも使えています。

f:id:ma2sun:20200906144049j:imageアウターチェーンリングの歯先にゲージを被せます。

f:id:ma2sun:20200906144120j:imageまずガイドプレートとアウターチェーンリングの間隔の調整。

f:id:ma2sun:20200906144106j:imageクランクを回してゲージを装着したアウターチェーンリングをガイドプレートの真下に動かします。ガイドプレートにゲージが軽く当たるぐらいの位置が適正。

f:id:ma2sun:20200906144103j:image続いてガイドプレートの位置調整。

f:id:ma2sun:20200906144109j:image先ほどと同じようにクランクを回してガイドプレートの真下にゲージが来たとき、ガイドプレートの外側とゲージの白いラインが重なる位置が適正です。

f:id:ma2sun:20200906144113j:image位置が決まったら固定バンドをトルクレンチで本締めします。推奨トルクは5Nm。

 

RD(リヤディレーラー)の取り付け 

最後はRDの取付けです。これだけはモデル選定に振り回されることなく、すんなりと完了しました(^^;

f:id:ma2sun:20200906144257j:imageリヤディレーラーはケンタウル10Sのカーボンモデルです。

f:id:ma2sun:20200906144306j:image取付ボルトに焼付き防止剤を塗ります。

f:id:ma2sun:20200906144247j:image後はリヤのディレイラーハンガーにボルトで留めるだけ。

f:id:ma2sun:20200906144254j:imageネジ穴にボルトが斜めに入って潰さないよう慎重に合わせ、5㎜の六角レンチで締め込みます。 

f:id:ma2sun:20200906144250j:image最後はトルクレンチで本締め。推奨トルクは15Nm。

f:id:ma2sun:20200906144301j:image取付け完了!

 

今回は大分時間がかかりました。ですが、ここまで来ると完成形が見えてきて、またモチベーションが湧いてきます。 

f:id:ma2sun:20200906154325j:imageシャマルミレ装着のイメージ

f:id:ma2sun:20200906154322j:imageボーラウルトラ装着のイメージ

予想どおりのイメージです(*^^*) …自画自賛

 

残るはブレーキケーブル、シフトケーブル、チェーンの装着のみですが、調整を考えると最難関の作業であること間違いなし。そこでまず次回は、ブレーキケーブルの装着をお届けしたいと思います。